ガイアの夜明け         10/31放送分

日常の生活・身の回りの変化

AIの活用が進むとタクシーの利便性はどこまで進化するのか?

“地域の足”が守られることになるのか?AI活用の最前線を取材した。

〖福岡のタクシー会社“AI”で激変!新時代・地域の足を守れるか!〗

少子高齢化による、公共交通機関の縮小・廃止などを受けて、いま全国各地で【交通空白】と呼ばれる地域が増えている。鉄道の駅やバス停が近くにない。あっても運行本数が足りない。
 
また、バス会社による『赤字路線廃止』によって、交通機関が消滅する。タクシーも利用しにくい。そんな地域のことだ。
 
 その【交通空白】を解消するために乗合タクシーや、日本版ライドシェアなどの効果的な活用が期待されている。鍵を握るのは、AIを活用した効率的な配車だ。

AIタクシー活用

需要予測と配車最適化: AIが乗客の利用状況や移動需要を予測し、効率的な配車を可能にします。

待ち時間の短縮: 効率的な配車により、利用者の待ち時間を短縮します。

ドライバーの業務効率化: ドライバーの移動距離や稼働時間を最適化し、人件費や燃料費の削減に貢献します。 

今後の希望的展望

        自動運転タクシー(ロボタクシー)の普及

技術: AIによる自動運転技術が進化し、将来的には完全無人運転(レベル4)が普及する見込みです。
レベル4とは:人は常駐せずに、AIが全てやり繰りをする運転レベルとなります。

市場: 2030年までに約16兆円規模の市場になると予測されています。

課題: 技術的な課題(狭い道での走行など)、法整備、インフラ(充電ステーションなど)の整備が必要です。


                AIとドライバーの共存

ドライバーの役割の変化: AIによる自動運転が普及しても、ドライバーが完全に不要になるとは考えにくいですね。

新しい役割: タクシー運転手は、自動運転のオペレーターや、接客のプロフェッショナルといった役割が重要になると考えられます。

AIによるサポート: AIが業務をサポートすることで、ドライバーはより効率的に、より付加価値の高いサービスを提供できるようになると期待されています。 

〈期待される社会への貢献〉

移動弱者の支援: 高齢者など、交通弱者の移動手段を確保する。

交通渋滞の緩和: 都市部の交通渋滞を緩和する。

地方交通の補完: 地方の公共交通を補完する。  

〈タクシー業界の未来と将来性〉

 AIや自動運転技術の進化に期待が集まる一方、タクシー会社への就職・転職を考えている方にとって、業界の将来性は気になるところです。

 結論からいえば、現時点でタクシードライバーの仕事がなくなる心配をする必要はありません。

 技術の進化と共存しながら、タクシードライバーの仕事は今後も重要な役割を果たしていくと考えられています。

ドライバーの需要が続く予想・その理由

☆理由①高齢化社会と個別移動のニーズ増加

 日本国内では、2025年に団塊世代ジュニアが後期高齢者となり、移動サポートの需要がさらに拡大します。特に以下のような背景から、タクシーの需要は今後も伸びると考えられています。

団塊世代ジュニアとは:1971年~1974年に生まれた現在50歳から54歳の世代の人の事を指します。とにかく、人数が多いです!

・免許返納や運転困難な高齢者が増加し、自家用車以外の移動手段が必要に
・通院や買い物、外出など日常的な移動サポートの需要拡大
・公共交通機関よりも感染リスクが低く、安心な移動手段
・少子高齢化が進む地方では“生活の足”として不可欠

これらのことから、今後も地域に密着した移動サポートとして個別輸送(タクシー)サービスや乗務員は社会的役割・需要が拡大すると見込まれています。

★理由②インバウンド需要の回復

 新型コロナウイルスの影響で一時落ち込んだ観光需要も、感染状況が落ち着き始めた2022年以降は着実に回復傾向にあります。訪日観光客(インバウンド)の増加は、タクシードライバーにとっても大きなチャンスです。

・語学力や地理知識を活かして「観光タクシー」として活躍できる
・接客スキルを高めればリピーター獲得の可能性も
・インバウンドは安定収入につながる重要な収益源
など、語学+接客スキルを持つドライバーは、さらに活躍の場を広げることが可能です。

理由③:若者の車所有率低下

*近年、若年層を中心に車離れの傾向が進んでいることも、今後タクシーの需要が高まる要因のひとつとして挙げられます。
 

若年層の車離れの理由には、以下のような背景があります。

・近年の物価高騰にともなう新車・中古車の価格上昇
・ガソリン代・保険料・駐車場代などの維持費の負担が大きい
・カーシェアリングやレンタカーサービスの普及により「所有から利用」へ価値観が変化

こうした状況から、都市部では自動車を所有せず、必要なときだけタクシーを利用するというライフスタイルが主流になりつつありま
す。

特に首都圏、東京は駐車場が地方の家賃と変わらないくらい高いですからね。屋根付きになると1万~2万アップしますので。都内営業も自動車だと時間も読めないし、駐車料金がとにかく高くて、それでも停める所を探すのが大変と3重苦になっています。

〈AI・自動運転の進化でドライバーの仕事はどうなる?〉

 近年、日本でも自動運転技術の研究・実証実験が進んでおり、将来的にはタクシー業界にも大きな影響を与えると期待されています。

実際に、「2025年に限定地域でレベル4※(無人走行) の導入40か所」「2030年には100か所へ拡大」する方針を打ち出しており、一部地域では限定的な自動運転サービスが始まりつつあります。
自動運転レベル4は、特定の条件下で車両が完全に自動運転を行い、ドライバーの操作が不要なレベルです。ただし、利用可能な場所や状況に制限があります。

しかし、現時点では法整備や安全性の課題が多く、全国的な普及にはまだ時間がかかると見られています。

特に、悪天候や複雑な都市環境、高齢者や観光客など多様な乗客への柔軟な対応といった面では、AIよりも人間の判断力や接客力が求められる場面が多く残っています。

こうした背景から、タクシードライバーという職業は今後もしばらくの間、必要とされ続けるでしょう。

 また将来、自動運転が普及した場合でも

・人ならではのサービスがより重視されるようになる。

・乗車時のトラブル対応や、車内の清掃・点検といった運行管理者は必要。

・自動運転車を遠隔で監視・操作する「リモートドライバー」や「運行オペレーター」といった新しい職種の誕生が予想されており、ドライバーの役割は少しずつ変わっていく可能性があります。


〈タクシードライバーの仕事の変化〉

 2024年から始まった「日本型ライドシェア」。一見似ている働き方ですが、タクシーとの違いを比較するとその差が明確になります。

        タクシードライバー         ライドシェア       
      
雇用形態:   正社員・契約社員          週20時間未満の雇用契約

使用車両:   会社の車両(整備・管理有り)     自家用車(白ナンバー)

必要な免許:  普通自動車二種免許         普通自動車一種免許(要一年以上経過)

利用者からの信頼性:長年の実績と制度による高い信頼性  新制度の為、知名度や安心感に不安

収入形態:   月給+歩合             時給+歩合(収入に波がある)

 私の兄は昔(15年位前)、タクシーの運転手をしていました。二種免許を取るのはもちろん大変だったと話していますが、お客さんは夜が多く、利益も大きいので夜型で働いていました。高速で遠くまで行ったので、料金もそれなりに取れたのですが、帰りに居眠り運転をしてしまい、結構な事故を起こしてからはタクシーを辞めたそうです。楽な仕事など無いですからね。

〈まとめ〉

 AIや自動運転の進化は進んでいますが、完全自動化にはまだ時間がかかり、”人にしかできないサービス“の価値はむしろ高まっています。

高齢化や観光復活でニーズが増加

ライドシェアとの差別化で安定性も抜群

接客・判断力・語学スキルが活かせる仕事


今後もタクシー業界は“変化”とともに“成長”する産業です。

もし、「人と接する仕事がしたい」「安定した環境で働きたい」と思っているなら、タクシー業界はあなたの活躍の場になるかもしれません。




 

タイトルとURLをコピーしました