土用の丑の日

日常の生活・身の回りの変化

土用の丑の日に食べると良い食べ物

今年の土用の丑の日は『7月19日(土)』『7月31日』です。                    土用の丑の日の食べ物と言えば【うなぎ】が定番ですが。元々は暑くても食べやすく,体調を整えるのにも役立つ〖うどん〗〖梅干し〗〖瓜(ウリ)〗など「う」の付く食べ物や,【土用】と名の付く『土用しじみ』『土用卵』『土用餅』などが食べられていました。

また,【土用の丑の日】には『黒いもの』を食べる風習もあります。これは中国の伝説上の神獣『玄武』に由来するもの。玄武は「丑」の方角を守り黒色であることから,【土用の丑の日】には黒いものを食べるようになったとされています。

うなぎやしじみも黒い色をしていますが,その他にも〖どじょう〗〖ひじき〗〖黒豆〗〖黒ごま〗〖なす〗なども古くから【土用の丑の日】に食べられている食べ物です。

土用の丑の日の食べ物と言えば「うなぎ」。その由来は?

 精の付く食べ物としても知られるうなぎは,土用の丑の日の食べ物としても定番中の定番です。古くから土用の丑の日には『う』の付く食べ物や黒い食べ物などが食べられていましたが,うなぎはいったいいつから,どんな理由で食べられるようになったのでしょう?

うなぎを食べるようになった理由

 奈良時代に完成した日本最古の和歌集『万葉集』には,夏にうなぎが食べられていたことがわかる歌が収められています。つまり,奈良時代にはすでに「夏にうなぎを食べる」という文化があったという事です。しかし,土用の丑の日にうなぎを食べる風習が一般に定着したのは,江戸時代の事だとされています。この理由には主に2つの説があり,1つは冬が旬のうなぎを夏に売るために,あるうなぎ屋が宣伝を打ったという説。  もう1つは大量のうなぎのかば焼きを注文されたうなぎ屋が『子(ね)の日』『丑の日』『寅(とら)の日』と3日間にわたりうなぎを焼き,納める日まで蔵に保管したところ,丑の日に焼いたうなぎだけが痛んでいなかったことから,土用の丑の日にうなぎを食べるようになったとされる説です。どちらの説にしても,土用の丑の日にうなぎを食べる風習はうなぎ屋が元となって生まれたと言えますね。

うなぎ以外の行事食・伝統食も

【土用しじみ】:しじみは土用の丑の日に食べられる黒色の食べ物にも該当します。また,夏のしじみは『土用しじみ』と呼ばれ,うなぎを食べる風習が定着する前から親しまれていたそうです。

【土用卵】「土用卵」とは土用の期間に生まれた卵のことで,精の付く食べ物であると考えられています。たくさんの栄養が含まれているうえに,いろいろな料理にアレンジしやすいのが卵の良い所です。

【土用餅】:土用に食べるあんこで包まれた餅は「土用餅」と呼ばれています。食べると力が付くとされる餅,厄(やく)除けの意味を持つ小豆から作るあんこの2つの食材を使った土用餅には,夏負けしないようにとの願いが込められています。土用餅を食べる風習が残る地域は,主に北陸や関西地方です。

「う」が付く食べ物も定番

土用の丑の日の伝統食に加え,『う』の付く食べ物を食べる風習もあります。夏バテ防止に効くとされる『う』の付く食べ物は下記です。↓

【うどん】【梅干し】【ウリ】【牛肉・馬肉(うし・うま)】

【土用】の風習。やると良いこと・避けること

【やると良いこと】:夏の土用に行うと良いとされるものには『虫干し(むしぼし)』『丑湯(うしゆ)』『うり(きゅうり)封じ』などがあります。                             「虫干し」カラッとした晴天の日が多くなる夏の土用にふとんや本,衣類や湿気やカビなどから守るために陰干しすることを虫干しと言います。                                        「丑湯」は,暑気払いの為に桃の葉や柿の葉などの薬草を入れたお風呂に入ること。うり封じやきゅうり封じは,うりやきゅうりに病気などの災いを封じ込める厄除けの事です。

【避けるべきこと】:やると良いことがある一方で,やってはいけないとされる風習もあります。その1つが「土いじり」です。具体的には畑やガーデニング,草むしり,造園,地鎮祭などです。         土用は土を司る神『土公神(どくじん・どこうじん)』が土の中にいるとされている期間のため,土を動かす行為は好ましくないとされています。ただし,土用の期間でも神様が天上界に行くとされる「間日(まび)」であれば,土を動かすことも問題ないとされています。                    その他,新居の購入や就職・転職,結婚・結納,開業・開店など,何かを新しく始めたり,場所を大きく動かしたりすることも避けた方が良いとされています。

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